もうすぐiPhoneの水没の季節がやってきます。
今日の福岡の気温は25度になるそうです。
飯塚地方などの内陸部は26度にまでなるそうです。
気温が25度を超えると夏日というようで、福岡の今日の気温は夏日ということですね。
気温が高くなると恋しくなるのが冷たい水なのですが、この水というのは実に厄介な存在なのです。
プールや海水浴に行くと人は浮かれてウェーイモードになってiPhoneが水に弱いということを忘れてしまうのです。
厄介な現象です。また、釣りに行ってうっかり池に落ちてしまって自分も一緒に水没したりと。
水が恋しくなり水ばに近づくとiPhoneにとってのリスクがダダ上がりしてしまうというわけです。
ということで、今日は水没について考えてみましょう。
iPhoneが水没するとどうなるのか。また水没を防ぐためにはどうしたらいいのか。
目次
- iPhoneは防水?
- iPhoneが水没したらどうなるのか
- iPhoneが水没した場合の応急処置
- iPhoneを水没させないために
- もうすぐiPhoneの水没の季節がやってきます。 まとめ
iPhoneは防水?
店頭でiPhoneの修理をしているとiPhoneは防水だと勘違いしている方を多く見かけます。
上の写真を赤丸で囲っているところは明らかに水が入っています。
このお客様は画面割れ修理でご来店されたのですが、開けてみると水没の気配があったので確認してみると、やはりお風呂に持ち込んでいるとの話でした。
湯船に落とさなくても、湿気が中に入り上の写真のようになります。
まだ致命的な状態ではなく、iPhone内部にある水没マークにも反応は出ていませんでしたが、このような使い方を続けていると水没マークにも反応が出てiPhoneが痛んでいきます。
上の写真の場所はiPhoneの中で1番発熱する場所なので湿度が多い空気がiPhone内部に入っていて温度が高い状態から急激に下がって内部に結露が起きたと推測できますが、お風呂などは極端に湿度が高いので結露が起きるとかなりの量の水分がiPhone内部に残ることになります。
https://support.apple.com/ja-jp/HT207043
Appleのサイトに書いてあるようにiPhoneは耐水性能はありますが防水ではありません。
当店の記事でも何度も書いていますが、いくらiPhoneが頑張り屋さんだからといっても能力以上のことはできません。
iPhoneは防水ではありません。また落としたことがあるiPhoneは画面が割れていなくても、どこかに歪みが出て耐水性能も落ちます。さらにiPhoneへの水の侵入を防ぐために頑張っているパッキン類は石油系のゴム製品ですので経年劣化して耐水性能も落ちていきます。
iPhoneが水没したらどうなるのか
iPhone修理店の感覚でiPhoneの水没をランク付してみると
- iPhoneの表面が濡れているだけ
- iPhoneの内部に浸水しているが画面の液晶とガラスの隙間に入っているだけ
- バッテリー接続部に水が入ってショートしてしまっている
- 基板に軽いダメージが出ている
- 基板に重篤なダメージが出ている
この5段階あります。
1 表面が濡れているだけの物は基本的に拭き取れば済むのですが、内部に浸水がないかを確認するためにiPhoneの画面を外してチェックします。
2 内部に浸水しているが画面にだけしかダメージが出ていない場合にはタッチが無事なら使い続けることもできます。したの写真は水玉の壁紙ではなく、水が入って水玉模様になったiPhoneです。
このiPhoneはタッチは無事でしたが、結局画面を交換しました。
3 バッテリー接続部に水が入ってショートしてしまった場合はバッテリー側にだけしかダメージがいってない場合はバッテリー交換だけで修理完了することもあります。この場合は画面にもダメージが入っていることが多いです。
この時に電源が落ちたからといって電源に繋ぐと基板側にも影響が出て最悪の場合には再起不能になります。
4 基板に出る軽いダメージというのはバッテリー周辺のコンデンサーが焼けてしまっている程度の状態です。よく分からない話になってくるので、ふーん。くらいの軽い気持ちで読んでください。
コンデンサーとは昇圧機のことで、5V1Aで入ってきた電気をiPhoneが必要としている内部の規格までガツンと上げて送り込むやつです。ここで昇圧しないと中に入っていきいません。つまり充電できないという症状や起動しないという症状が出ます。
5 基板に重篤な症状が出ている場合というのはiPhone内部の要になるCPUやSSDがクラッシュして完全に再起不能という状態です。
iPhoneが水没すると、このような症状が出ます。
表面に出てくる症状はiPhoneが起動しなかったりゴーストタッチが出る。画面は真っ暗だけど起動しているような状態といったことだけですが、内部では色々と大変なことが起こっています。
iPhoneが水没した場合の応急処置
まずは表面についた水分をきれいに拭き取りましょう。
そして次に電源を切ります。
そして1番近くて1番早く辿り着くことができるiPhone修理店に持ち込みましょう。
海水の場合は特にですが塩分が入ると金属はびっくりするくらい早く錆びます。
明日修理屋に持って行くかななんて呑気なことをしていると内部に錆が新色してしまいます。
筆者が西新店に勤務していたときに1週間放置したiPhoneを開けてみたら緑色の錆が内部にびっしりとついていて復旧不可能な状態になっていました。
本当なら海水に水没して電源が全く入らない状態で電池は完全放電してショートなどの危険性がなければ真水でバシャバシャ洗って少しでも塩分を抜いてほしいくらいです。塩水はダメです。
iPhoneを水没させないために
iPhoneを水没させないためには水場に近づかないというのが1番いいのでしょうが、楽しいレジャーのお供にiPhoneがいないというのは寂しい物です。
どうしてもiPhoneを水場に持っていきたい場合は、最低でも自分で防水テストまでしっかり行った新品の防水ケースを使いましょう。
ゴムやプラスチックは劣化して割れが出ますので、昨シーズンの物を使うのは絶対にやめましょう。
新品のケースを買うより高くつきます。
このように新品を買っても不良品という可能性があります。
最初はiPhoneを中に入れずにティッシュなどを中に入れてしっかり密封してお風呂に沈めてみましょう。
30分以上沈めて、時にはシェイクして。
そのような過酷な扱いをした上で中に入れたティッシュが濡れていなければ合格です。
用心して海水浴などで使いましょう。
もうすぐiPhoneの水没の季節がやってきます。 まとめ
10年近くiPhone修理店をやっているとiPhoneの水没というのは気温でピークがスタートするなという印象があります。夏だから水場でというよりは気温が上がってきたから水没という感じです。
水没シーズンになるとなぜか洗面台での水没や洗濯機水没、定番トイレ水没など色々な水没が出てきます。
どんな水没のiPhoneでも全力で修理いたしますが、残念ながら復旧率は100%になりません。
コストの問題などもありますが、無条件にお金をかけてもNGということがあります。
そんな悲しいことにならないように普段からバックアップをしっかり取って水場に行く際は十分に注意してiPhoneに入っている大切なデータを守りましょう。