昨日、“「iPhone」の寿命が近づいている可能性を示す5つの現象“という記事を見たので、それをiPhone修理屋目線で考えてみました。

iPhone」は通常、全く機能しなくなる前にいくつかの警告を発する。問題なのは、ほとんどの場合、iPhoneが実際に機能しなくなるまで、それらの警告が無視されることだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/060b007c07111f82c3c46f47964ff8518409f638

このような冒頭から始まっていて、iPhoneが機能しなくなる前兆を上げています。
実際にどういう前兆があって、iPhoneが使えなくなるのでしょうか。
当店はiPhone修理店なので、修理店の目線からになりますので、単純に「修理した方がいいですよ」的な部分が多くなるのはご了承ください。

画面がちらつく

文中に「リボンケーブルが外れたことが原因だった」という箇所がありますが、この前提として街のiPhone修理店で割れた画面の修理をしたなどということがなければ、そんなことはないとは思うのですが。

ほとんどの原因は画面バキバキで、どうしようもないくらいに割れている状態で使っているのかなと思います。昨日インキューブ天神店にiPhone7の画面割れ修理のお客様がいらっしゃったのですが、画面の下半分がバキバキでしたけどチラつきは出ていませんでした。

チラつきが出る前に液晶が割れるなどして使えなくなるのが一般的ではないでしょうか。

ゴーストタッチ

これも基本的には画面が割れているなどの物が中心になりますね。
例外的にiPhone Xのリコールでゴーストタッチが出る物がありましたが、iPhoneの寿命というイメージはありません。

iPhone Xをはじめとする有機ELが使われている機種はoncellという作りになっているので、衝撃に弱くゴーストタッチなどのタッチ不良が出ることは多いですがiPhoneの寿命だとは思いません。

ランダムな再起動

これは中々危険です。
再起動を繰り返すというのは、なんらかの原因でiPhoneの中に設計通りの電気が流れていないということが多いです。
その原因の一つにバッテリーがあるのですが、これはバッテリー交換で対応ができます。

iPhone 基板 ロジックボード

またメイン基板のロジックボードに損傷が出ている場合でも修理は可能ですが、そういった症状が出る場合は機種自体が古くなっていることが多いので、コストとの兼ね合いで新しい機種を買った方がいい場合もあります。

充電できない

iPhoneが充電できないという症状で多いのは、

  • バッテリーがダメになっている
  • ドックコネクター(充電ケーブルを差し込むところ)がダメになっている

この2つが多いですね。
実際はロジックボードの充電に関わるICチップの破損もありますし、普段使っている充電アダプタやケーブルが悪い場合もありますので、複合的に判断することになります。

画面が膨らんでいる、またはフレームから外れている

この症状は画面が、ではなくバッテリーが膨らんで画面を押し上げることで発生する副次的なiPhoneのトラブルで、初期であればバッテリー交換で画面は元に戻ります。

バッテリー膨張には原因があります。
タブレットのバッテリーにはリチウムイオン電池が使用されています。リチウムイオン電池では、正極材と負極材、電解質にゲル状ポリマーなどが使用されています。経年劣化により、電池内で化学反応が起こりガスを発生させると、バッテリーの膨張が起こるのです。

https://www.one-netbook.jp/tips/%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%86%E3%83%AA%E3%83%BC%E8%86%A8%E5%BC%B5%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E8%B5%B7%E3%81%93%E3%82%8B%EF%BC%9F%E5%8E%9F%E5%9B%A0%E3%81%A8%E9%A3%9F%E3%81%84%E6%AD%A2%E3%82%81%E3%82%8B/

つまり古くなったバッテリーは膨らむことがありますよ。
ということのようです。

バッテリー 膨張 比較

バッテリー 膨張

これも実際に店頭で見ることが多い症状です。
基本的にバッテリー交換で対応いたしますが、ひどいものになると画面交換も必要になってくる場合があります。

ここまで自分で書いておいてあれですが、上記の症状はiPhone修理店的(iatQインキューブ天神店的)にiPhoneの寿命とは判断しないです。

筆者が考えるiPhoneの寿命はメイン基板であるロジックボードが修理不可能なレベルで損傷している場合と、自分が使いたい機能が使えなくなった時かと考えています。
実際に当店の店頭にご来店いただくお客様にも、そのようにお話をさせてもらっています。

古い機種を使っていて恥ずかしいという表現をされるお客様も多くいらっしゃいますが、新しい機種を持つのが正義という考え方は売る側の理論で買う側の理論ではありません。
当然最新機種の方が動作が速かったり写真がきれいだったりというアドバンテージがあることは間違いないと思いますが、iPhoneというのは所詮携帯電話です。

空も飛ばないしミサイルも出ません。
誰と戦うわけでもないので、自分がやりたいことができているうちは現役です。
iPhoneの見た目が好きで電話とSMS、簡単なブラウジング。

このくらいでよければ、iPhone4でも現役です。
AUの方は3G電波の停波が近くなってきているので、その時はiPhoneの寿命です。
停波したら電話ができなくなりますので。

今回引用した内容はiPhone修理屋さん的には全部修理すれば治るやん。
というのがほとんどでした。
今話題のSDGs的にも、たったこれだけのことでiPhoneの寿命と言っては問題が出そうな気がしますね。

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