こちらは、土曜日にご来店いただいたお客様の修理事例です。
金曜の夜から突然、iPhone 5の電源が入らなくなってしまったとのことで、かなり焦った様子でのご来店。翌日にはどうしても連絡を取らなければならない用事があるとのことで、「できるだけ早く、そして何よりデータが消えない形で復旧させたい」とのご要望でした。
お客様いわく、「最悪の場合はApple Storeにも行く覚悟はしているけど、Appleだと基本は本体交換=中のデータは全部消えるのが困る」とのこと。これは実際よくある話です。
当店では、データ領域には触れずに修理を行うため、よほど特殊な損傷がない限り、写真や連絡先・LINE履歴などのデータはそのままで復旧できます。今回も「できるだけ早く、かつ中身はそのまま」を目標に、全力で対応させていただきました。
まずは外観と動作チェック。落下や水濡れの痕跡はなく、表面的な損傷も特になし。内部で致命的なトラブルが起きている気配は見えませんでした。
次に、本体を開いてバッテリーのコネクタを一度外してから再接続。これで復旧するケースも少なくないのですが、今回は残念ながら無反応。
そこで次のステップとして、新品バッテリーを仮接続して電源を入れてみたところ……無事、リンゴマークが表示!そのまま正常起動まで確認できました。
つまり、原因はバッテリーそのもの、あるいはその周辺にありそうです。
さらに詳しく調べてみると、Lightningケーブルの差し込み口(ドックコネクタ)にも問題が。ケーブルを軽く押さえていないと充電ができないという状態で、どうやら差し込み部分が物理的にゆがんでいたようです。
この状態のまま日常的に使っていたことで、充電が安定せず、バッテリーに余計な負担がかかっていたのかもしれません。
充電中にケーブルに圧力がかかる
→ 差し込み口の接触が悪くなる
→ バッテリーが正常に充電されない
→ 気づいたら電源が入らなくなる
という流れが推測できます。
最終的にはバッテリーを新品に交換し、充電ポートの動作確認も問題なし。データもすべてそのまま残った状態でお返しできました。
iPhoneの電源が突然入らなくなると、本当に焦りますよね。でも、今回のように“パーツ交換だけで直るケース”は意外と多いです。
Appleでの本体交換に踏み切る前に、一度当店のような修理専門店に相談してみるのもひとつの選択肢です。
(※このリライトは2025年5月時点で行われています)