iPhoneの画面は通常の液晶と有機ELがあります。
そもそも、これは何なのでしょうか。
キヤノンさんのWEBサイトに、わかりやすく情報がまとめられていましたので、一部抜粋とリンクを付けておきます。正確に知りたい方はこちらを参照すると仕組みが理解しやすいかと思います。
「有機EL」とは、英語の「オルガニック・エレクトロ・ルミネッセンス(organic electro-luminescence)」の略語です。オルガニックは有機物(有機化合物)で、生物の体を作っている炭素が入った化合物のことです。またルミネッセンスとは、ホタルやヒカリゴケなどの生物発光や夜光塗料のように、熱を出さずに光を出す現象です1。つまり有機ELは「電気を使った有機物の発光」という意味で、現象を指す言葉です。いま注目されているのは、この有機物の発光のしくみを利用した部品(素子)やディスプレイで、日本ではこれらをまとめて「有機EL」あるいは「有機ELデバイス」と呼んでいます2。
有機ELのしくみと特徴 | キヤノンサイエンスラボ・キッズ | キヤノングローバルいま、「有機EL」が注目されています。スマートフォンやカメラのディスプレイなど、さまざまな分野で使われはじめている最新技術のひとつです。有機ELとはどのようなもので、これまでなじみの深かった「液晶」とはどう違うのでしょうか?
自分のiPhoneは液晶なのか有機ELのどっち?
有機EL(oLCD)を使っている機種
- iPhone X
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone11Pro
- iPhone11Pro Max
- iPhone12mini
- iPhone12
- iPhone12pro
- iPhone12Pro Max
この9機種となっています。
これ以外は全部液晶の機種になります。
iPhoneで使われている液晶(TFT液晶)
液晶の端末は上から
- ガラス
- 変更板
- 液晶
- バックライト
このような構成になっています。
そしてタッチの機能はincellと言って液晶に組み込まれています。
経験がある方も多いかと思いますが、iPhoneの画面がバキバキでもタッチ不良が出にくいのが特徴です。
また、古くから使われている技術ですので安価に流通しています。
iPhoneで使われている有機EL(oLCD)
日本では有機ELと呼ばれていますが、世界的にはoLCDと呼ばれています。
この有機ELの構造的な特徴は
- ガラス
- 有機EL
この2層構造になっています。
そしてタッチのセンサーはoncellと言って有機ELの上にあります。
そのため、画面が軽く割れているだけでもタッチ不良が出やすくなります。
iPhone Xでリコールが出ていたゴーストタッチ問題も、このoncellが原因です。
それぞれの性能的特徴
液晶
- 技術的に成熟しているため、製造コストが低く安価に入手できる
- バックライトで輝度の調整ができるので、外などの明るい場所でも見やすく表示しやすい
- 焼き付きが起こりにくい
有機EL
- 自己発光するのでバックライトがないので、軽量薄型に作ることができる
- 黒色が綺麗
- 消費電力が少ないのでiPhoneのバッテリーが長持ちする
ざっとメリットと言える部分を書き出してみました。
デメリットはお互いのメリットの逆という感じになります。
液晶パネルで黒を表現する場合は3原色を合わせて黒にしてバックライトで照らして表示するのですが、有機ELの場合は発酵をオフにするため黒が綺麗に見えます。
しかし、構造上同じ画面を長時間つけていると焼き付きという現象が起きることがあります。
さっきまで見ていた画面がぼんやりと残ってしまう現象です。
有機ELの最大の弱点ですね。
特にゲームを長時間する方などは焼き付きが発生しやすいので注意です。
その他、細かい違いは山ほどあるのですが、大まかにいうとこのような感じです。
iPhoneで有機EL搭載機種はハイエンドモデルが多い
上記の有機EL搭載機種を見ると明らかなのですが、完全に位置付けを分けていますね。
Apple的にはハイグレードモデルとローコストモデルの棲み分けをしたいのでしょうが、iPhone修理店で日々持ち込まれる画面の割れたiPhoneを見ていると、利用者のほとんどは気にしていないように感じます。
有機ELモデルの物も画面割れ修理で安く修理をしたいということで、液晶の画面を希望される方が多いのが現状です。
実際に、液晶の画面をつけても表示やタッチに問題もなく普通に使えます。
有機ELの方がバッテリー消費が少ないからと言って2日間無充電で持つというレベルではありませんし。
当店はニーズの問題で液晶を中心に使っていますが、有機ELもご用意がございますので、気になる方はお問い合わせください。